日本バスケットボール界のレジェンド・田臥 勇太

日本では、これまでアメリカのプロバスケットボールリーグ・NBAばかり注目されてきましたが、プロバスケットボールリーグ・Bリーグが開幕したこともあり、日本人プレイヤーにも注目が集まってきています。近年では、海外選手に対しても見劣りしないサイズとスピードを兼ね備えたプレイヤーも生まれて、海外との差も埋まりつつあります。といっても、まだまだ世界最高峰リーグであるNBAで戦えるまでにはいたっていないのが現状です。しかし、日本バスケットボール界からNBAプレイヤーとなった選手がいました。
それが、現在Bリーグの栃木ブレックス所属の田臥勇太選手です。田伏選手は中学時代から注目された選手で、当時NBAニューヨーク・ニックスに所属していたパトリック・ユーイングとテレビCM(ベネッセコーポレーション)で共演し、バスケットボールファン以外にも大きなインパクトを残しました。
高校時代には名門・能代工業高(秋田県)に入学すると、すぐにスターティングメンバーとなり、3年連続で高校総体、国体、全国高校選抜の3大タイトルを制し、史上初の「9冠」を達成しました。その後、留学〜スーパーリーグ(当時日本のトップリーグ)を経てNBAへ挑戦、2004年にフェニックス・サンズと契約し、開幕メンバーに入りました。NBAでは4試合の出場にとどまりましたが、日本人初のNBAプレイヤーとして確かな一歩を残しました。30代後半となった現在でも、日本のトップ選手として活躍している姿を見ると才能だけでなく、普段から節制した生活を送っているのでしょう。こういったバスケットボールに対する姿勢も含め、田伏選手こそが日本バスケットボール界の生けるレジェンドといえると思います。